ナースマンは語る ~私が看護師になったきっかけ~ No.2
2009.02.16
6年目男性看護師、久々の登場です。この前からの続きを今回は書きます。
私は、働き始めてからもなかなか明日に希望を持てない日々でした。
そんな時に声を掛けてくれたのが、その5歳年上の男性看護師でした。
偶然、病院玄関の前で遭遇し(彼は仕事を終え帰宅するところでした)、帰る方向も一緒
だったのですが、その時、「よう頑張ってんな。俺、正直すごい思うで、自分。」と声を
掛けられました。今、そのぶっきらぼうな声掛けのことを思い出すと笑ってしまいます
が、それまでの看護師と患者の家族という関係ではなく、そのぶっきらぼうで「温かい」
声掛けに、張り詰めていた緊張が解けたのでしょう、自分の苦しい思いを彼に吐露するこ
とができました。
あの感情の爆発がなかったら、またいつか逃亡していたかもしれません(笑)
その父が退院してからも個人的に交流が続き、自分にとっては「兄」ができたような存在
でした。その彼との交流の中で、「看護師」という職業に興味を持ち、彼の応援もあっ
て、本格的に看護師を目指すことになりました。
看護学校に行くまで数年かかりましたが、それはやはり一旦社会人をやめて学生生活を送
るにはある程度の「資金」が必要とのことで、頑張って貯金をしました。
でも不思議と目標があると辛くないんですよね。「よっしゃ、やったる!」という気持ち
の方が大きかったと思います。
そんな「兄」は、今天国にいます。
私が国試を受けて数日後、合格の報告もしないまま、バイク事故であっけなく突然に旅立
ちました。今、6年目となった自分を見せることはできないけれど、きっと「おい、もうち
ょっと頑張れや!あと痩せろ!」とあの日のように小突かれながらぶっきらぼうに言われ
るのだろうなと思います。
今回はこれまでです。次回に続きます。