『教育担当師長の研修日誌』連載⑧「卒3研修【災害医療・医療安全・看護倫理】」『教育担当師長の研修日誌』連載⑧「卒3研修【災害医療・医療安全・看護倫理】」

京なーすちゃん

『教育担当師長の研修日誌』連載⑧「卒3研修【災害医療・医療安全・看護倫理】」

2009.09.17

こんにちは。
教育担当師長の“こころ”です。

今回は、連日続いている「教育日誌シリーズ」です。

  今週の始めに、災害医療・医療安全・看護倫理を題材に、卒3研修を行いました。
  なんとなく重たいお題ですよね。それにこの研修は1日です。朝からつかれそうですね。でも、実際は・・・、どうだったかを次からのお話で想像してください。

  まず、朝一番は災害医療についての講義です。この講義は、昨日もご紹介させていただきました教育担当師長の前任者で現在看護学校の教員である方にしていただきました。残念ながら、私は他の会議と重なっていたため、どのような研修であったかは見れていません。ただ、担当していた教育委員の話では、一人も寝ている研修生はいなかった(当たり前のようですが、これがなかなか達成するのが難しい・・・)とのことであり、興味深く聞けたようです。

  次に、午前中の後半は医療安全についてです。最初に医療安全管理者をお招きして簡単な講義を受けた後、グループワークをしていただきました(ここも私は不参加ですが)。ある医療事故を例題にして、何がわるかったのか?どうすれば予防できるのか?を話し合いました。
  このような研修はよく行うのですが、初期研修生が陥りやすい傾向として、ミスをしたスタッフの行動に対する反省ばかり、つまり個人の行動ばかりに着目してしまいます。でも、いくら個人が注意していたとしても、そこは人間です。どこかでまたミスを起こすでしょう。だからこそ、グループワークでは、個人行動ではなく、システム的(ハード面)な部分に着目して、改善策を考えてほしいのです。
  少し難しいですか?例えを出すと、最近ニュースであった事例ですが、医師がサクシゾン(ステロイド薬:炎症を抑える作用)を処方するつもりがサクシン(筋弛緩薬:筋肉が収縮しなくなる作用があるため呼吸もできなくなる)を処方してしまい患者が亡くなられたというものがありました。この事例では、名前が似ているためいくら人間が注意していても、また間違えることがありますよね。ですから、名前を変えたり、病院ではどちらか一つの薬剤しか採用しないなどの対策をとった方が確実ですよね。この様に、間違いやすい状況をなくせるように改善策を考えなくてはなりません。その視点をこの研修で卒3生に持ってもらいたかったのです。
  で、実際はどうであったかと言いますと、事前に教育委員がそのようにグループワークをしてほしいことを医療安全管理者に伝えていたこともあり、見事各グループとも、ハード面の改善策を考えられていたそうです。万歳、バンザイ、\(-o-)/って感じですね。

  そして、最後は午後に倫理についての研修です。倫理については卒1研修の方で詳しくお話したので、ここでは簡潔にいたします。それぞれが職場で行ってきた倫理カンファレンスの学びを話し合うことができました。

  
  以上が研修の全てです。どうですか?しんどい研修だったのでしょうか?私は思っていたより楽しく、学びも深まった研修になったのではないかと思っています。研修生もそう感じてくれていたらうれしいですね。


では、今日はここまでにしておきます。

“こころ”

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