『教育担当師は見た!当院のキラッと看護・介護』連載②「大好きな飲み物」
2009.08.12
こんにちは。
教育担当師長の“こころ”です。
本日は、『キラッと看護・介護』シリーズ第二弾「大好きな飲み物」についてお話ししたいと思います。
このお話は少し前のことになるのですが、ある病棟で余命(死を迎えるまでにこのされた期間)が短い患者様がおられました。その患者様は、入院された時は食事を少しは食べられたいたのですが、徐々に食欲がなくなり何も食べられなくなってこられました。
病棟のスタッフは何度もカンファレンスをして、何かこの患者様に出来ることはないかを話し合いました。お風呂が好きであったため、血圧などが安定している日はストレッチャー(寝たままで移動できるもの)を活用し、シャワーを浴びてもらい、しんどい時間の中に少しでも気分転換できる時間を確保していました。
また、ご家族が良く来られていたため、コミュニケーションをとり、ご家族へのケアも出来る限り行っていました。
そのようなケアをしているある日!!その患者様にはとても大好きな飲み物があることがわかりました。その飲み物とは・・・、「○□×・・・」でした(残念ながら内緒にします)。病棟の看護師は、早速ご家族と相談し、飲みなれたその飲み物を病院に持ってきていただくことにしました。
患者様はその頃には水分すらほとんど飲むことができない状態だったのですが、その日はご家族の介助のもと、その好物の飲み物を一口“おいしい”と言って、飲まれたのです。その光景をみて、ご家族だけでなく看護師も、もちろん喜びました。
今考えると、患者様から逆に看護師が“元気”をもらったのではないかと思います。
その出来事があった数日後、患者様は静かに旅立たれました。
まだまだ、ターミナルケアは出来ていなことばかりかもしれませんが、この「出来たこと」をしっかりと全スタッフで共有し、次につなげていきたいと考える“こころ”です。
今回は、これにておしまいなのですが、実はこの話には続きの『プチ・キラッと看護』があるのです。これについては、次回お話いたします。しばしお待ちください・・・。
“こころ”
☆“第二中央百景②「大」”
第二中央病院の屋上などからは、五山の送り火で有名な大文字山が見えます。写真撮影時くもりで、綺麗に映っていませんでした。すいません。
昨年、“こころ”は、百景①「お花畑」のあるベランダから、3名の患者様と一緒に送り火を見ました。勤務時間が終わっていたので、少しゆっくり患者様と話をしながら、見ることができたのを覚えています。多忙な看護師業務の合間には、このような時間が必要ですね。