10月22日(金曜)から10月23日(土曜)に学術運動交流集会があり、2日間でのべ4820のアクセスがありました。
学術・運動交流集会は、2年ごとに全国の民医連の事業所の取り組みや研究を報告し交流する民医連の一大イベントです。
コロナ禍だったので残念ながらどこかに集まるということはできませんでしたが、オンラインで開催することができました。
大会は、
≪憲法が生きるコロナ後の新しい社会へ力をあわせよう≫
をスローガンに、
〇地域の困難に寄り添い、いまこそ「医療・介護活動の2つの柱」を深化させ、人権を守り抜こう
〇協同組織とともにまちづくりをすすめ、住民自治の実践で未来をひらこう
〇平和と地球環境を守る国際社会に連帯し、いのち・くらし優先する日本へ市民の共同をひろげよう
をメインテーマにしています。
一日目はオープニングに、本来コロナ禍でなければ会場となるはずだった香川民医連より「香川医療生活協同組合 設立40周年記念DVD」と香川民医連の紹介動画をみました。
紹介動画はおうどんを実際に作りながら(!)それに合わせて紹介をされていて、とても楽しい動画でした。
学術運動交流集会実行委員長の柳沢深志氏より開会挨拶があった後、韓国の「韓国社会的医療機関連合会 人道主義実践意志協議会」よりオンラインでメッセージがありました。
国を越えて同じ目標を目指している組織があるということをとても心強く思いました。
続いて全日本民医連会長の挨拶では、コロナ禍を振り返り民医連が実践してきたこと、そして、力及ばない課題について話をされ、そういった現実を変革するための(自身に内在する)パッションを絞り出せる、そんな職員集団でありたいと話されました。
その後、記念講演として、同志社大学政治学博士の岡野八代教授に「ケアと多様性を大切にする社会へ」をテーマに話していただきました。
女性の多くがケアの役割を担ってきたこと、ケアはとても大切で重要なものであるのにケアに関わる多くの労働が無償あるいは低賃金であること、社会が求める「成人」になるためにどれほどの労力を必要とするのか。
ケアはこれまで、家庭内でおさめるべきこと、政治・経済政策の議論にあっては端に追いやられてきたけれど、ケアは極めて政治的で政策の中心に議論されるべきテーマであること。
などなど、今の政治について、ケアの視点から問題が提起され、とても多くのことを学ぶことができました。
記念講演の後は、それぞれの分科会にわかれ学習しました。
私は、第7分科会の「社会的困難事例への対応、貧困問題と解決のための社会的処方」と、2日目は自分も演題発表をしている第3分科会の「職場づくり・職員の確保と育成・幹部養成」、第16分科会の「安全・倫理・QI・医療と介護の質の向上」、テーマ別セッションは「デジタル化に立ち向かう民医連の医療・介護」に参加しました。
コロナ禍で直面した問題、貧困がもたらす問題など改めて、社会を変えていかないといけないと思う事例が多くありました。
「『鬼滅の刃』から健康格差の問題を考える」は、SDHの視点から『鬼滅の刃』を説明した演題で、アニメを知らない自分でもわかりやすく説明がされていて、学生たちにSDHについて説明するとき、こういったテーマだと興味を持ってもらいやすいだろうなと思えるものでした。
看護学生以外の奨学生への取り組みも、学生へのアプローチの仕方、学生が職員に声をかけやすい状況づくりなどとても参考にしたいものばかりでした。
学習に脱出ゲームの要素を取り入れてモチベーションを上げる取り組みの報告もあり、普段ほとんど関わることのない他事業所の取り組みを知ることができ、学びの多い大会でした。
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